築島宏宜_

高度経済成長期を支えた雇用制度「終身雇用」は今まさに終わりを迎えようとしている。

海外に目を向けると、1人の人財が複数のプロジェクトを掛け持つパラレルキャリアが一般的になりつつあり、その流れがまさに日本でも巻き起ころうとしているのだ。こうした背景の中、国内でいち早くパラレルキャリアを歩んだ若者が弊団体パートナー ヘッドクォーターの築嶋だ。

大学時代より個人事業主、団体設立を進め、卒業と共にAcroforce株式会社を設立。現在では、並行して株式会社Liberal Worksと株式会社Clamの設立、並びに事業運営を行う。なぜこうしたキャリアの歩み方が可能になったのか、今回は築嶋氏に現代のキャリアの歩み方を聞いていく。

キャリア=人生

———築嶋さんにとってキャリアとはなんですか?

「生きること」とそれに伴う「連続した選択」だと思っています。現在キャリアと言うと、ジョブと勘違いする方が多くいらっしゃると思いますが、ジョブとキャリアは明確に違います。ジョブが単なる働き口を意味するのに対し、キャリアは、働くことを通じた個人の連続した経験を意味しているんです。もともと、キャリアの語源はラテン語にあり、「荷車」という意味です。中世ヨーロッパにおいては、少し意味が変容し、車輪の跡である「わだち」と言う意味に。現在ではより広義に「行路、足跡」ひいては、個人の経歴を意味するようになったと言われています。選択があれば、行動があり、行動があれば、当然、経験に繋がります。行動とそれに伴った経験を通して人生が作られるので、私はキャリアを「生きること=人生」と考えているのです。

キャリア≒仕事のわけとは?

とはいっても、どうしても「仕事」には触れざるを得ません。

理由は2点です。1つめは占有率の問題。1日 8時間勤務を基本とすると1年で1784時間になり、35年を労働期間とすると62440時間も働くことに使います。通勤を含めると人生の2/5は仕事です。時間だけではなく、空間も、気持ちも、人間関係も仕事によって左右します。つまり仕事は人生の占有者と考えていいのです。だから仕事=occupation (占有)とも言うのでしょうね。2つ目はファーストキャリアの人生への影響度の大きさです。ファーストキャリアとは初めて選ぶ職業を意味します。そしてこのファーストキャリアこそ、その後の人生に深く影響を及ぼす要因になります。だから、キャリア≒仕事だと思っています。

キャリアを考え抜ける人はあまりに少ない

ーーー築島さんがキャリアを深く考え始めたきっかけを教えて下さい。

きっかけは自身が行った就職活動でした。私は2017年卒だったのですが、周りの友達はあまりに自分の人生に向き合おうとしなかったですね。

「まだいいじゃん。」

「3月から頑張ればいけるって。」

こんなフレーズにあふれていました。「就職はゴールじゃない」のに、とりあえず仕事に就ければいいという人があまりに多かったです。先輩の中にも、そんな決め方ですぐ辞める人が結構いました。3年以内の離職率30%、現在の仕事に満足してる人 7%、こうしたデータが妙に身近に感じました。こうした事を踏まえて設立したAcroforce株式会社では、新卒採用の支援を中心に業務を行っております。触れてきた学生の総数は10000人を下らないのですが、やはり真剣に考えられる人は大卒でも10~20%がいいところだと思います。意味も分からず、「大手」「安定」「福利厚生」などのワードを並べる学生を見ると、敷かれたレールに乗ってるだけなんだなぁ。と嫌でも感じます。有効求人倍率が上がれば、その分売り手市場になり、この傾向は顕著になります。一方、地方に目を向けると、未だに情報の非対称性が残り、十分な機会を得ることができない方も大勢です。

民間ベースのサービスには限界がある

ーーー築島さんがスクールトゥワークに参画したきっかけを教えて下さい。

教育という分野において、民間サービスだけで突き進むことに限界を感じたからです。一般社団法人という器を使えば、利益体質ではない学校、さらには国とも関わりやすくなります。こうする事で産学官の連携が可能になり、より多くの学生にキャリアを考えるきっかけを届けられるようになると思ったからです。

可能性は無限大。歩みたい方を歩め。

ーーー最後に学生に向けたメッセージをどうぞ

好きに歩んだらいいと思います。親が言ったから。先生が言ったから。みんながこっちを選ぶから。そんなのどうでもいいんです。大切なのは、あなたが何をしたいか。世界的に見ても、大手が安定なんて時代はほぼ、終わってますし、そもそも安定が何を意味するのか、個人の主観で変わります。ネットとクラウドが誕生したおかげで、誰でもどこでも好きに働ける土壌が育ちました。なんでもできる世の中だから、自分のしたい事を選択すればいいんです。

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何を読もうと、聞かされようと、自分自身の理性が同意した事以外何も信じるな。

ガウタマ・シッダールタ

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全部自分で選択してください。その決定には不安がつきまといます。自由である事に不安である事は表裏一体だからです。それでも流される事なく、悩んで悩んで悩んで、悩み抜いて自分のキャリアを選択していってほしいです。