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早活人材』を知っていますか?

これまで「非大卒」と呼ばれていた高校卒就職者を中心とした社会人たちを
 ◎ 早く職場で活躍している
 ◎ 早く社会で活動している
 ◎ 早く就活をした
など、「早く社会に出た」という“事実”に焦点を当てた言葉です。

私たちスクール・トゥ・ワークは、これまで「大卒」が理想であるという価値観のもと、「大卒ではない」=「非大卒」と言われていた『早活人材』が、もっとわくわく活躍できるようになるために、どのような社会であるべきかを考え、一歩一歩取り組んでいます。

『早活人材』は若手社会人のおよそ半数を占めています。
しかし、例えば半数のうちの半数(全体の25%)を占める高校就職について、社会はどれほど関心を持っているでしょうか。

大学生の就職活動については、スケジュールも、ルール変更も、ひとつひとつが大きく報じられ、行政・教育・メディア・民間企業まで様々な人が議論に参加しています。

しかし、高校生がどのように就職しているのかについて、メディアで取り上げられることはほとんどありません。

私たちは、18歳人口が今後15年で20%近くも激減する日本で、忘れられた若年層である『早活人材』が本気で活躍することが、社会を面白くするためのカギになると思っています。

そんな『早活人材』が本気で活躍する世の中は、たぶんこのような社会です。
 ◎ 高校を出て就職して、仕事の中で「これを本気で勉強してみたい」と感じた人が、奨学金や助成金を使って、大学や大学院に進学していく
 ◎ 高校でインターンシップに行った会社にそのまま就職し、同時にオンライン大学で学ぶ“10代にしてパラレルキャリア”を形成する若者が多数派となる
 ◎ 『早活人材』と同年代の大学生が、互いの長所と短所を理解し尊重し合って、シナジーを発揮する
 ◎ 高校1年生の時から、「職業」や「偏差値」だけではなく、「自分の人生・キャリアについて向き合う時間」が授業として設けられる
 ◎ そして、ひとりひとりの若者が“大人から押し付けられる”のではなく、“大人から最大限のサポートを受けて”納得感をもってキャリアを選択していく

「非大卒人材」から『早活人材』へ。

私たちは『早活人材』にこうした意味を込めています。しかし、これから起こっていく変化こそが『早活人材』の真の意味を創っていくことになるでしょう。そして彼らの力は、日本の未来にとって欠かせない大きなものになるはずです。

皆さんが描く社会の未来図にも、『早活人材』を加えてみてください。きっと、その未来図に、ちょっとだけ笑顔が増えるのではないでしょうか。

 

古屋 星斗・森川 剛

 

古屋 星斗(ふるや しょうと)

1986年生まれ。大学院修了後、経済産業省に入省。産業人材政策、未来投資戦略策定等に携わる。2018年にスクール・トゥ・ワークを創設。『早活人材』を中心とした若者のキャリアを支援するとともに、リクルートワークス研究所において次世代のキャリア形成を研究する。

森川 剛(もりかわ ごう)

1994年生まれ。高校卒業後にお笑い芸人を経て現在は20代のキャリア支援を行う就職エージェントでキャリアアドバイザーをするとともに、一般社団法人スクール・トゥ・ワークで活動している『早活人材』。